全ての奥歯で白い歯が保険適応!
[2024.03.22]
今まで、保険適応の白い歯といえば、6番目の歯「第一大臼歯」までで、上下左右の7番目の歯「第二大臼歯」がしっかり噛み合っている方に限った条件での適応でした。しかし、2023年12月1日から「PEEK冠」という奥歯の白い歯が新しく保険適用となったため、これまでは保険適用外だった7番目の歯「第二大臼歯」、8番目の歯「第三大臼歯」まで、白くできるようになりました。
PEEKという素材はポリエーテルエーテルケトンの略語でスーパーエンジニアリングプラスチックという分類です。生体安全性や生体適合性が高く、金属アレルギー対策としては有用ですが、保険適用外のセラミッククラウンと比べると耐久性が低いため経年的な劣化や摩耗が起こりやすく、歯質との適合性も劣るため隙間からの細菌の侵入で虫歯の再発リスクが高くなってしまいます。また、アイボリー色で透明感がないため審美性も低くなります。
このように、PEEK冠の保険適用によって、すべての部位を白い被せ物で安く治療できるため、経済面では良いでしょう。ただし、本文でもお伝えした通り、あくまでプラスチック素材であるため、自由診療のセラミッククラウンと比較すると、審美面・機能面・耐久面において劣るといわざるを得えないのが現実です。奥歯の被せ物治療をする際には、その点も踏まえて検討してみてください。