小帯について
[2020.07.05]
小帯(しょうたい)という言葉をご存知ですか?
小帯とは、頬や唇の内側の粘膜と歯茎の間をつなぐ、すじの部分のことです。
それぞれの部位ごとに上唇小帯(じょうしんしょうたい)、下唇小帯(かしんしょうたい)、頬小帯(きょうしょうたい)、舌小帯(ぜつしょうたい)とよばれます。
今回はその中で、上唇小帯についてお話をしようと思います。
☆上唇小帯
上唇小帯は、上唇の中央を上の方にめくるとみえます。
乳幼児ではこの小帯が太く、歯茎の頂上から上の前歯に割り込むようにまわりこんでいる場合が多いです。
たいていは成長とともに、付着部が歯茎の上の方に移動し、幅も狭くなっていきます.
中には切除が必要になるものもありますが、よほど極端なものでなければ心配なく乳幼児期に切除する必要はほとんどありません。
上唇小帯は成長とともに縮小されるケースが多いので、ご家庭でもよく経過観察してあげてください。
また、小帯を伸ばすようなマッサージも有効です。
上唇小帯が歯茎の頂点にまで伸びていると出てくる症状
- 浅飲み;上唇が持ち上がらないため、普通の子のようにアヒル口になりません。
- 隙っ歯;粘膜のひだが歯茎の中央に盛り上がるため前歯が空いてしまいます。
※前歯の隙間が閉じない原因は小帯だけではない場合があります。 - 歯磨きがしづらい;小帯が歯磨きの邪魔になります。また小帯にブラシが当たる痛みが原因で、歯磨きを嫌がる子も中にはいます。
しっかりと指の腹でカバーをして歯磨きをしてあげましょう。
一般的には小学校2、3年生くらいまでには上唇小帯切除の必要性について検討することが多いと言われています。お子様のお口の状態で気になることがありましたら、いつでもご相談ください。